まなぶの学び直し
学ぶの学びためたノートを今の学ぶの知識を含めて学び直しています。
— 有機化学を学ぶ人 (@yuukiwomanabu) 2019年6月12日
まずはこちらから。#学ぶの学び
1,3-Diiodo-5,5-dimethylhydantoin 2232-12-4 | 東京化成工業株式会社 https://t.co/Ch1zlzrgFh
ということで学び直したいと思います。
DIHの構造
基本的にはNISと同じように考えて良いと思います。
ヒダントインならではの特質が見つかったら(学んだら)追記いたします。
DIHの歴史
1,3-ジヨード-5,5-ジメチルヒダントイン(DIH)はヨウ素化剤として用いられていますが、Oraziらによってヨウ素化剤として開発されましたものでした。
- N-Iodohydantoins. I
R. A. Corral, O. O. Orazi,
Anales de la Asociacion Quimica Argentina, 1956, 44, 11–18.- N-Iodohydantoins. II.1,2Iodinations with l,3-Diiodo-5,5-dimethylhydantoin
O. O. Orazi, R. A. Corral, H. E. Bertorello,
J. Org. Chem., 1965, 30, 1101–1104.
1956年に開発された試薬であると言うことは知りませんでした。
意外と古いですね。。。
(塩素タイプの試薬はもっと古いようでした。)
ヨウ素化反応自体は1980年代から少し報告例が出始めて、2000年代に報告が増え始めました。
その効率的な工業スケール合成法は日本の日本農業株式会社によって開発され、その後日宝化学株式会社が続く形で発展を続けています。
DIHを用いた反応例
まずは代表的なヨウ素化反応について
D. Mosca, A. Stopin, J. Wouters, N. Demitri, D. Bonifazi, Chem. Eur. J., 2017, 23, 15348–15354.
DOI: 10.1002/chem.201702032
かなり穏和な条件でヨウ素化が進行する場合もあるようです。
またDIHと言ったら千葉大の東郷先生!というくらいに東郷先生はDIHのケミストリーを発展されています。その数々をご紹介します。
A. Moroda, S. Furuyama, H. Togo, Synlett, 2009, 8, 1336–1340.
DOI: 10.1055/s-0028-1216725
S. Takahashi, H. Togo, Heterocycles, 2010, 82, 593–601.
DOI:10.3987/COM-10-S(E)29
H. Baba, K. Moriyama, H. Togo, Synlett, 2012, 8, 1175–1180.
DOI: 10.1055/s-0031-1290659
S.Dohi, K. Moriyama, H. Togo, Tetrahedron, 2012, 32, 6557–6564.
DOI: 10.1016/j.tet.2012.05.059
H. Shimojo, K. Moriyama, H. Togo, Synthesis, 2013, 45, 2155–2164.
DOI: 10.1055/s-0033-1338489
各論文におきましてヨウ素(I2)との比較を行っておりますゆえ、詳細については論文をご覧ください。
まなぶが受けた感想としては
- ヨウ素よりも穏和な条件で反応を行うことができることが多い
- 基質によってはヨウ素でないと反応が進行しないものがある、ヨウ素では反応が進行しないのにDIHでは進行するものにわかれるため双方試すべき
です。
他にも酸化的な反応であればヨウ素でできる数多くの反応が報告されています。突出したものがあれば(もしくは他のことを学んでいるときにまなぶが学ぶことになりましたらここに追記していきたいと思います。)
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